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ブログ 介護

介護鬱は他人事ではありません。実は私も経験者です。

介護をしていると自分の時間がなくなります。相手に併せて動かないといけないからです。

デイサービスに行っている間に用事や仕事を済まして、お迎えに間に合うように帰る、帰ってきたら食事の前にお茶を一緒に飲みながらデイサービスの話を聞く。それから食事をしてもらおうと作っても疲れると寝てしまう。

そうなると夕食が夜の9時過ぎからなんてこともあったり・・・なかなかお風呂嫌いでお風呂に入れるのも戦いだったり、寝てくれるのは夜中。

それから片づけ、翌朝の準備、自分が寝ることができるのは深夜なんてことありませんか?

そんな時介護をしていて辛くなっていりませんか?逃げ出したくなったことってありませんか?

それはもしかしたら介護鬱になっているかもしれません。

私にもありました。

診断はされませんでしたが、ある日コロナで在宅ワークしている娘が「今から1時間おばあちゃんの相手を仕事しながら私がするからママはファミレスでもいいからお茶しておいで」と言われました。

突然のことで驚きましたが、車のカギとお財布をバックに詰め込んで行ったことがあります。

~気が付いていなかった私、娘の言葉にハッとさせられる~

私はずっと介護が続いて来ていました。

父と同時に母の介護、父が亡くなると今度は通いで舅の介護と母の介護。3.4年程は常に2人の介護をしていた状態が続いていました。

その中でも講師の仕事だけは続けていたので、仕事がある意味オンとオフの切り替えになっていた部分があったのだと思いますが、母の状態が悪くなると仕事もできなくなったので私自身のオンとオフの切り替えの場所が無くなってしまっていたことに気づいていなかったのです。

娘は私と母の様子を見ていて、「これではママが持たない」と思ったそうです。というのも母が私に対する依存度が高くなっていたので母に振り回される日々になっていたことを危惧していたそうです。

そこでまず私一人の時間を作ってあげようと考えて行動してくれました。

半ば強制的ではありましたが、振り返ってみたら「一人時間」を作れたお蔭で乗り切ることができたと思います。本当にありがたいことでした。

~介護鬱になった時はどうしたらいい?~

介護に追われて自分自身が大変になった時、遠慮せずにSOS発信をしましょう。

私の場合は娘が祖母である私の母の状態の酷さに拍車がかかってきていたのを在宅で仕事をしていたので知っていました。

そこで娘が気遣ってくれたのでよかったのですが、私のようにいかない方が多いのではないかと思います。

どうして介護鬱になるのかというと、長い時間を一緒に過ごすことで介護疲れやストレスを知らないうちに溜め込んでしまいます。

介護鬱もそうですが一般的にうつ病と言われるものはメンタルが弱いからおこるものではないのです。

介護によってストレスや身体的疲労を溜め込むと睡眠不足になり、休養も十分にとれなくなります。

どうしても相手に合わせて動くことによって自分の体を酷使してしまいます。

睡眠不足で疲労も溜まっている状態が続くと脳の処理能力がオーバーフローを起こしてしまいます。

オーバーフローした体は元気な訳がありません。

故障した車と同じでちゃんと機能せず元気に動けなくなります。その状態が介護鬱です。

私の場合、娘曰く「いつもスイッチが入っている状態が数日続いている感じがしたから不味いと思ったから」と後から話してくれました。

自分では気が付いていなかったのですが、常に追い立てられているような感じだったかもしれません。

私は娘のお蔭で「自分時間」を取ることによって「オンとオフ」の切り替えができるようになりました。

~どのように介護鬱を乗り越えていくのか~

最近、疲れやすいなと思ったり感情のコントロールがきかないと感じたりした時、趣味を楽しむ余裕がなくなったり不安定になった時は介護鬱かもしれません。

そんな時は無理せずに同居家族が居る時には助けてもらいましょう。

同居家族がいない場合には担当のケアマネージャーさんに相談しましょう。

ケアマネージャーさんは家族のことも配慮して下さいます。

介護している人が介護できなくなった時の緊急避難措置としてショートステイというものもあります。

ショートステイは言葉の通り、短期で泊まりに行ってもらうところです。

ショートステイを利用してまずは自分の疲れを取ることが先決です。

介護されている高齢者はショートステイを嫌がる場合もありますが、ここでケアマネージャーの出番です。

家族で話すと「私のことを邪魔者扱いしている」などと言い出すこともありますので第三者であるケアマネージャーや訪問看護師さんをお願いしている場合には、ケアマネージャーを通して話してもらうようにすることが大事です。

定期的にショートステイを利用することによって物理的に離れることができますのでゆっくり休めることもできます。

時には旅行に行ったりするのもいいかもしれませんね。

私の場合、娘が早く気づいてくれたので週に1回、少しの時間好きなことをするという時間ができたお蔭で大丈夫でしたが、できれば母にはショートステイを利用して欲しくてケアマネージャーからも話してもらいましたが母は聞いてくれませんでした。

母は極度の寂しがり屋さんでした。

私はまだ家族がいたから乗り切れましたが、一人で介護されている方はそうはいきません。そこはケアマネージャーに対応してもらいましょう。

あとは介護サービスを増やしてもらうことも大事です。

介護度によって使える料金は決まっていますが、その中で余裕があればデイサービスを一時的に増やすか、最初から月に数日はショートステイを入れるなどして対策をとりましょう。

介護をしていて自分が壊れてしまっては元も子もなくなってしまいます。

認知症を患っている親御さんは正常な判断がつかないので、罪悪感を覚えることはあるかもしれませんが、真面目過ぎるのも問題だと経験者である私は思います。

全部自分で背負うのはよくありません。

お互いのためにならないのです。

~まとめ~

介護はほどほどが大事です。

いい加減ではなく「良い加減」が大事です。

相手にも自分にも完璧を求めないことです。真面目な方ほどのめり込んでしまうので、そこはいい塩梅を見つけてくださいね。

そして自身の楽しみも大事にしてください。

後悔のない介護をすることは決して無理をすることではありません。

お互いが笑顔で暮らせることが大前提です。

1人で悩みをかかえない。抱えそうな時はパスしてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

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